こんにちは。編集部の高橋です。今回は私が担当し、10月20日に発売された書籍『なぜ、一流は飲み物にこだわるのか?』をご紹介します。

飲み物で手軽にハイパフォーマーになる

もともと、この本は、著者の田中越郎先生(東京農業大学名誉教授、医学博士)からの持ち込み企画としてスタートしました。

田中先生は内科医をされていたときに、「健康の基本は栄養である」ことを痛感し、東京農業大学に転じてからずっと栄養学を研究されてきた方です。初めてお会いしたときは、健康や体調管理のために食事や運動に気をつけている人は多いのに、食事と同じくらい重要な飲み物は、ほとんどの人が気をつけていない、そのせいで健康を害しているのではないかと疑問を抱き、飲み物の正しい知識をまとめた本を出版したいというお話をされていました。

企画書にあったタイトル案は『医者が教える飲み物の話』。水、お茶、ジュース、炭酸飲料、コーヒー、お酒など、さまざまな種類の飲み物を医学、栄養学的な視点から紹介する内容でした。そのままでも本にはできたのですが、クロスメディア・パブリッシングはビジネス書の出版社です。そこで、田中先生にはビジネス書に寄せた内容にするために、次の2つのコンセプトを提案しました。

・40代以降の健康志向の高いビジネスパーソンをメインターゲットにする
・食事で体質改善をしても効果がなかった、または途中であきらめてしまった人に向けて、飲み物で手軽にハイパフォーマーになる方法を紹介する

構成案も新たな要素を追加して全体を整理し、典型的なビジネスパーソンの1日の行動を20のシチュエーションに分類して、それぞれに何を飲むのがベストなのかを紹介する内容を柱にすることにしました。

たとえば、「忙しくて食事がとれないとき」「重要なプレゼン前に集中力を高めたいとき」「残業続きで疲労回復をしたいとき」「ストレスを感じてイライラしているとき」「夜、ぐっすり眠りたいとき」などです。状況や目的に応じて選ぶべき飲み物を具体的に提示することで、読者に飲み物の重要性に気づいてもらおうと考えました。

集中力を高める飲み物といえば、コーヒーを思い浮かべる方が多いと思いますが、本書では意外なものをおすすめしています。気になる方はぜひ、ご一読ください。

コラーゲン飲料の皮膚への効果は牛乳や豆乳と同レベル

この本では、飲料メーカーの宣伝に踊らされずに正しく情報を読み取ること、「〇〇を摂ればカラダにいい」といったイメージに惑わされないことの大切さを指摘しています。

たとえば、飲み物のカロリー表示には「カロリーゼロ」「カロリーオフ」「甘さ控えめ」などがありますが、それぞれの違いをきちんと理解している人は少ないのではないでしょうか。

「カロリーゼロ」とは、「5キロカロリー/100ml未満のこと」で、カロリーが完全にゼロではありません。500mlのペットボトルなら24キロカロリーの可能性があるということです。「カロリーオフ」とは、「以前の商品よりカロリーが減った」という意味で、以前の商品が大量にカロリーを含んでいたら、それなりのカロリーを持っている可能性があります。「甘さ控えめ」は、かなりいい加減な表示で、基準もなければ制限もありません。
したがって、ダイエット中などでカロリーに気をつけているつもりでも、知らず知らずのうちに飲み物からカロリーを過剰に摂取していることがあるのです。

肌の張りにはコラーゲンを摂るといいとされています。確かに皮膚の主成分はコラーゲンですが、コラーゲンを摂ったからといって、そのまま皮膚のコラーゲンになるわけではありません。コラーゲンはたんぱく質の一種で、腸でアミノ酸に分解されてしまうからです。そのため、コラーゲン飲料の皮膚への効果は牛乳や豆乳と同じレベルだそうです。

栄養素には、不足による害と過剰による害があります。栄養学では、その栄養素を摂取すると、「どのくらいリスクが生じるか」という観点から考えます。

真夏に汗をかいたら、熱中症対策のために塩分をチャージするという人は多いと思いますが、日本人の塩分摂取量は過剰気味であるため、大量に汗をかくガチの運動部でもないかぎり、塩分チャージは不要です。営業マンが真夏に外回りをして汗をかいたからといって、スポーツドリンクを飲めば、塩分が過剰になってしまいます。水分補給をしたいなら、水や麦茶などで十分なのです。カラダによかれと思ってしていることが、実はカラダに悪いという好例です。

日本人は、500mlペットボトルに換算すると、1日1本分の清涼飲料水を飲んでいると言われています。飲み物はとても身近な存在ではありますが、そこに含まれる成分や人体におよぼす影響までは意識していない人が多いと思います。

コンビニや自販機で「なんとなく健康によさそう」と考えて、商品を選んでいる人にこそ読んだいただきたい一冊です。

 

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