仕事を効率よく進めるための実践的なノウハウがつまった、『仕事は初速が9割』。本書の編集担当である坂口は、あるとき耳にした「初速」という言葉に、ビジネスの現場で活かされるキーワードとしての可能性を感じました。初速を上げることができれば、時間に余裕ができます。仕事を見直す時間ができてミスが減り、仮に失敗しても、やり直すことができます。

初速を上げることができれば、ビジネスの成功に近づく。今回は坂口に、「初速」というワードを取り上げた理由や書籍づくりの背景について聞いてみました。

ある30代の女性スポーツ選手で、会社の経営もされている方の話をテレビで聞いていたとき、「初速」という言葉が出てきました。とにかく動き出しを早くすることが大切。色んなことを速く行うから、その分たくさんチャレンジができると。それは、きっと仕事においても同じだと思ったのが本書を作るきっかけになりました。

本のテーマとして「初速」に似た「すぐやる」という言葉があり、これをタイトルに使った書籍は、他社からも多く出版されています。しかし、「初速」という視点で成功のノウハウを伝える書籍は、ほとんどありませんでした。「すぐやる」も「初速」も読者が受ける印象は似ているかもしれませんが、「すぐやる」では伝えられないニュアンスで話を展開したり、インパクトを出せたりするのではないかと思いました。

本書のお勧めポイントは、「初速を早くする」を継続するためにどうすればいいのかが書かれているところです。スタートだけ早くても、すぐに失速してしまえば意味がありません。それに、目の前の仕事はなんとか期限に間に合ったとしても、無理な追い込みで疲れてしえば、ミスが出ることもあります。仮に目の前のプロジェクトがうまくいっても、次も同じようにうまくいくとは限りません。新しい仕事が始まるたびに、初速を早くできる方法を紹介しています。

著者の越川慎司さんは、直近7年で27冊の本を出されており、『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』など、世界各地でベストセラーになっている著書もあります。

また、本にも書かれていますが、越川さんは「失敗をした先に成功がある」と考えています。初速が遅い人は「成功か失敗か」の二者択一で考えるため、なかなか行動を起こすことができません。単に仕事をスピーディーにスタートするということだけではなく、失敗を前提で行動量を増やすことで、仕事の成功につなげられる。越川さんご自身が「早い失敗」を積み重ねてこられたからこそ、伝えられるメッセージのように思います。

越川さん自身も「初速」を上げるためにこだわっていることがあります。例えば、仕事はできる限り快適な場所で行うようにされており、その環境の湿度まで大事にされているそうです。また、メールのやりとりでは、常に同じスレッドで返信してほしいとお願いされたこともありました。これは、メールをすぐに検索できるようにするためだそうです。

本書では多くの人の参考にしたもらえるよう、さまざまな視点から、初速の上げ方を取り上げています。ぜひ手に取っていただければ幸いです。

 

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