既存のマーケティングに限界を感じている成長企業が注目するマーケティング手法があります。

企業のストーリーを書籍にして発信する「ブックマーケティング」です。

広告やプロモーションだけでは突破困難な成長の壁を、コスト効率良く乗り越えられる方法です。

本という最も密度の濃いコンテンツを活用し、深い共感を得ることで、ブランディング強化、営業支援、リクルーティングなど、あらゆる効果を期待できます。

クロスメディアグループでは、経営者の想いを言語化し、企業の課題解決する書籍を年間約100冊つくり、全国に流通させています。

企業にとって書籍出版がなぜ意義あるものなのか。
どのように売上拡大やスタッフのエンゲージメント向上につなげられるのか。

今回は「ブックマーケティング」をテーマにお届けします。

 

マーケティングの成長の限界という話を聞いたことがあるかもしれません。

広告やプロモーションによる限界突破は難しいと言われています。企業が成長の踊り場を突破するために、費用を抑えつつ確実に効果を出すマーケティング手法として、ブックマーケティングというものがあります

経営書やビジネス書を多数手掛けてきた私たちクロスメディアグループとしては、経営と出版の相性の良さを感じています。今後の経営や企業ブランディング、マーケティング、そしてリクルーティングの役に立てていただければと思っています。

 

広告の次にくるブックマーケティングという手法

クロスメディア・パブリッシングでは、「最先端のビジネスを通じて豊かな社会を創造する」というコンセプトのもと、月に10冊、年間120冊のビジネス書を出版しています。そのうち70冊は、企業や個人事業主の方から受託し、作成している書籍です。マーケティング、リクルーティングのツールとなるような本で、これを私たちは「企業出版」と呼んでいます。

「企業出版」と比較される「自費出版」では、その企業の経営者や著者の書きたい内容がそのまま本になります。しかし、著者の書きたい内容が本になったものが、読者のニーズと一致しないケースが多く、書店になかなか並ばないことが多いです。書店はお金を払って書籍を仕入れるので、その本が本当に世の中のニーズに合うかどうかを考えます。そのため、自費出版の書籍は書店で展開されづらいのです。

続いて、「商業出版」というのは、出版社の資本で出版するものです。出版社の主導で企画を進行していきます。売れることが前提となるので、ニッチなテーマを出しづらかったり、なかなかBtoB向けのテーマを扱いづらいところがあります。

いまお話しした「自費出版」と「商業出版」のメリットを両立させた出版形態が「企業出版」です。

「クライアントが本当に発信したいことは何か」「どういうテーマを読み手が求めているのか」など、プロの編集者がクライアントと読者のニーズを捉え、企画と制作を進めます。クライアント企業の課題解決とともに、読者の課題解決にもつながる書籍に仕上げます

ちなみに、クライアントが書籍出版が実際に売り上げの拡大に貢献するかというアンケートで、6割近くが「商談数が増加した」「営業がやりやすくなった」「受注見込みや高い問い合わせが発生した」と答えてくれています。

 

プロの「編集力」によって生まれるストーリーが、営業・販促・採用に効く

私たちはビジネス書出版社として、ビジネスや経営のジャンルを扱うのが得意です。

これまでの事例でいえば、京セラさんの協力のもとで稲盛和夫さんの経営書を出版しています。最近では、世界的に話題になっている「サステナブル経営」で有名なブルネロクチネリというイタリアのブランドの経営者の本『人間主義的経営』も出版しています。昨年は『だから僕たちは組織を変えていける』という本が、ビジネス書グランプリのマネジメント部門で1位を受賞し、非常に話題になりました。

19年間の出版事業で培ってきた「編集力」を活かし、企業のマーケティング活動や採用活動を支援する事業を行っています。具体的には、書籍出版(ブックマーケティング)を中心に、オウンドメディア開発、イベントの企画と運営、オンラインセミナー、書店での展開、そしてメディアへの広報活動や広告掲載のサポートなど、私たちが得意とするメディアとコンテンツ制作によって企業の情報発信のお手伝いをしています。

本は営業に活用できます。例えば、営業パーソンを通してクライアントに本を渡したところ、経営者の考えや経営理念に触れてもらい、「(その経営者の会社に)ぜひ仕事をお願いしたい」ということもあります。
「本に書かれている商品やサービスのスペック、世界観、その意味に共感した」「会社の成り立ちや歴史を知って信頼ができる」というように、本によって深い共感と理解を得られます

また、営業に来られた方が本を置いていったとします。皆さんも感じたことがあるかもしれませんが、チラシなどと違って本はなかなか捨てられないと思います。パラパラと見て「なんかいいこと言ってるな」と、興味のきかっけになることがあります。本には押し売りしないで事業紹介ができるというメリットがあります

営業以外では、リクルーティングにも効果的です。採用応募者にその会社の魅力を、本を通じて伝えることができます。
経営者、会社、商品やサービス、そしてそこで働く人たちの魅力を深く伝えることができます。新卒採用やキャリア採用で求職者に渡すことで、「こういう会社で働きたいな」と思って応募してくれたり、最終的に就職先として選んでくれる可能性が高まります。

求職者に経営理念を明確に伝えることはとても大事です。求職者も企業の価値観が本になっていれば、その本を読み込めば企業の価値観が深く理解できるでしょう。企業側もしっかり読みこんでくれる人材を採用できれば、ミスマッチを防げます

また、新卒の「親ブロック」、中途採用の「恋人ブロック」「嫁ブロック」「旦那ブロック」といわれているように、応募者の周囲の人たちからの理解を得るということも採用活動で重要になっています。これらの「ブロック」を外すためにも書籍出版は効果的です。

あとは、社内のスタッフのエンゲージメントを上げるという意味でも書籍は役立ちます。本があれば、経営者の意図を汲んでもらえます。納得感によってエンゲージメントが上がれば、定着率も期待できます。

 

本は権威性と信憑性で優れたメディア

今お伝えしたように、あらゆる方向に、書籍出版は効果的です。具体的な目的を絞って出版する方もいますが、全てにおいて効果があるといえます。

企業出版の強みは、メディアとしての強度があげられます。書籍は誰でも出せるメディアではないので、権威性と信憑性が高まります

一方、今、ネットやSNSでは誰もが発信できるようになりました。文字数も少ないので、部分的または断片的な情報が多いです。あるテーマに対して総合的に書かれている知識を得たいとき、皆さんも書籍を手に取ると思います。文字数でいうと8万字から10万字という圧倒的な情報量です。だから網羅性、物語性、そして専門性に優れたメディアだといえます。広告などに比べても、本は消費期限が長いメディアです。

さらにユーザー目線でいうと、ビジネス書は今も昔もビジネスパーソンの必須アイテムです。ビジネス書は20代から50代の男性ビジネスパーソンの約7割が最低でも月に1度は触れているメディアということで、業務上必要な知識は書籍から得るというデータもあります。

SNSは見る人も多いですが、アルゴリズムに支配される可能性もあります。自分で手に取るという意味では、書籍の価値はまだまだ高いといえます。「本は仕事に前向きに取り組む人が読む」「(年配の方だけではなく)若い世代でも信用しているのは書籍」というデータも出ています。

 

ライターやコンサルタントでもない「編集者」が提供できる価値

私たちが考える「編集力」とは、「言語を駆使した企画力と制作力」です。

当社の強みは、企画力だけでなく、企画したものを制作し、お客様に納品したり商品化することができるところです。コンセプトや新しい言葉を作ることもできますし、長い文章を書いてストーリーにすることも得意です。社内にはデザイナーも多くいるので、企画をすぐにデザインすることもできます。単なる企画屋ではないということです。

広告代理店ではクリエイティブディレクターやアートディレクターが、キャッチコピーを作ったり、ポスターを作ったりすることがあると思いますが、私たちの場合は、先ほどお話ししたように、言語を駆使して企画し、制作することです。その企業の顕在的な課題、および潜在的な課題を深く掘り下げて明らかにし、それを言語化することを得意としています。クライアント企業の経営者や関係者との対話を重ね、その企業に合ったコンテンツやメディアを作っていきます。

編集者の一番の役割は、深層的な言葉を引き出し、言語化することです。編集者は経営者から聞いた言葉をそのまま文章化する仕事ではありません。

編集者はライターより、コンサルタントに近いのかもしれませんが、コンサルタントとも少し違います。コンサルタントは、すでに世の中にある事例やフレームワークを提供することで課題解決しますが、編集者は経営者の中から答えを引き出します。クライアントもまだ気づいていない想いや考えを言語化し、それをクライアントのステークホルダーに届く書籍に作り上げます。

 

人と企業の成長のために「Media as a Service」の実現を目指す

今は動画、音声、書籍など多様なメディアがあります。今回は「ブックマーケティング」を中心に企業の編集についてお伝えしましたが、当社も書籍のみにとどまらず、色々なメディアを通じてコンテンツを発信しています。

社名どおりの「クロスメディア展開」によって、人と企業の成長をサポートしていきたいと思っています。そのためには、現状維持や改善改良ではなく、新しい価値、すなわち革新的なイノベーションを起こして社会貢献していきたいと考えています。

「Software as a Service」や「Mobility as a Service」と同じように、私たちはサービスとしてメディアを企業や人に提供していくという「Media as a Service」というコンセプトを掲げています。この大きなビジョンに向かって、今後も事業展開してまいりたいと思います。

 


 

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