はじめまして!
わたくし、クロスメディアグループで管理部門を管掌しております大森と申します。

この「クロスメディアン」では書籍の紹介や著者さんとの対談、社員の仕事の紹介をしておりますが、私たち管理部門はなかなか情報発信をする機会がありません。
とはいえ、出版社で働く身として何かできることはないものか…と考え、このたび「クロスメディアンの中で新しいコーナーを作ることにしました。

とはいえ、ただ思ったことを書いているだけでは面白くないので、まずは読んでいる方のお役に立つ情報をバックオフィス視点から発信したいと思います。

ということで、第1回の今回は出版社らしく「おススメ本の紹介」をしたいと思います。弊社もバックオフィスの方に役立つ本を多数刊行しておりますので、今回は「経理財務のおススメ本」を紹介いたします!
実際に私が読んだ本で、どのように仕事に活用できたかという点も交えてお伝えしたいと思います。

弊社(クロスメディア・パブリッシング)の経理おススメ本

まずは僭越ですが、弊社の書籍を紹介いたします。

①『現場の会計思考』(安本隆晴)

ファーストリテイリングの社外監査役を務め、同社の成長を会計面から支えてきた安本隆晴先生の本です(ベストセラー『ユニクロ』の中でも登場してます)。会計の基本用語から学ぶことができますが、通常の会計入門書と違って、実際に経営現場に直結するポイントを重点的に解説しています。例えば「社員一人当たりの人件費を稼ぐためには売上がどのくらい必要なのか」「売上至上主義が破綻する理由とは」「最前線で戦っている社員には粗利を重視させる」といった、現場視点での会計知識が身につきます。読めば事業部の方との会話に説得力が出ること間違いなしです。

②『改訂版決算書が読めない社員はいらない』(木村俊治)


本決算が締まって、決算書の分析をしたいと初めて思ったときにベーシックな事から学ぶにはこちらの本がおすすめです。決算書の数字(パーセンテージ)を見ても、その数字が良いのか悪いのか、判断基準は意外と誰も教えてくれません。まずは一般的な基準を知って、そのあとに自社(業界)として、どのくらいの数字であれば妥当な範囲なのかを知るのが第一歩だと思います。決算書の読み方の基本のキが身につきます。

③『つぶれない会社のリアルな経営経理戦略』(前田康二郎)

経理のポジションはサッカーでは「ディフェンダー」あるいは「ゴールキーパー」といっても良いかもしれません。資金繰りから始まり、与信管理、不正防止と会社を守ることが経理の責務です。税理士の先生との関わり方といった、他の経理本では書かれていない痒い所に手が届くような範囲をカバーしていて、キレイごとなしの経理実務が身につきます。ちなみに著者の前田さんは弊社の経理顧問も務めてくださっており、「バックオフィスが強くないと会社は強くならない」という信念のもと、広い観点から毎月アドバイスをいただいております。

その他の経理おススメ本

他の出版社で参考になった本です。

①この1冊ですべてわかる 経理業務の基本(小島孝子)


網羅的かつやさしめに経理業務を学ぶにはちょうど良いボリュームの本です。一から十まで全部読まなくても、必要な時に必要なページを字引き的に読むという使い方がベストです。

②「経理」の本分(武田雄治)


経理の「役割」を言語化した本です。この本を読むと経理が事務仕事ではなく、経営に直結する大事な仕事であることがわかります。経理の仕事の見え方が一変します。

③世界一楽しい決算書の読み方(大手町のランダムウォーカー)


会計をよくここまで身近な話題と結びつけられるものだと、会計のイメージを変えてくれた本です。実際の企業の決算書を使って説明しているので、ビジネスモデルや企業分析の知識も身に付きます。

余談 書籍の読み方

最後に、余談ですが私の書籍の読み方です。経理・会計本を読む際の参考になればと思います。

①アウトプット優先で読む
最初から理解しようと思って読んでも、用語が難しかったり概念がイメージしにくかったりして、読んでもなかなか頭の中に入ってこないことが多々あります。それより順番の捉え方を変え、「このテーマについて調べる必要があるな」「これを知らないとまずいな」という実務が発生したときに読むと、脳が働いて本を読むスピードもインプット効率もとても上がります。アウトプットを前提に読むのがおススメです。

②一から十まで読まない
経理、会計本はボリュームのある本が多いです。全部読もうと最初のページから最後のページまで順番通りに読もうとすると、ところどころ難解でつまずくページがあったりして、なかなか読み進められません。どちらかというと必要なページだけ読んで、どの情報がどの本にあるのかを把握しておいて、必要が発生したときに字引き的に読むと効率的です。

③身銭を切る
これはどの本にも言えることですが、本は自分のお金で買うということに尽きると思います。借りた本やもらった本は、どこか脳の表面的な理解にとどまるというか、どうしても軽く読んでしまう傾向にあります。特に本は、YouTubeやAIで理解しきれないことを深く理解できるメディアだと思うので、そうなるとやっぱり本屋さんで自分のお金で買うのが一番知識として身につくんじゃないかと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。少しでも気になる書籍がありましたら幸いです。
これからバックオフィス業務にまつわる話を綴っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします!