最近、高市首相が「労働時間の規制緩和」を検討しているというニュースが出ていました。
世の中では賛否両論がありますが、私は基本的に働きたい人はもっと働ける社会であるべきだと思っています。規制ではなく自由。これは経営にも通じる考え方です。
もう、ブラック企業をどうこう言う時代ではないと思います。そんな企業には、いまの若い人たちは行かない。ブラック企業を規制しなくても、市場が自然に淘汰する。だから、次に問われるのは、働くことが好きな人をどう活かすかです。
会社には、いつもアクセルを踏みっぱなしの人がいます。責任感が強く、成果を出し、誰よりも会社を思っている。そんな人ほど、ブレーキを忘れがちになる。だからこそ、経営やマネジメントの役割は、その人の代わりにブレーキを踏んであげることだと思います。
「少し休んだら」「今日はもう帰りな」。そう言える関係性をつくる。
この温度感を持ったマネジメントが、人間主義的な経営の基本だと思います。
一方で、ブレーキを強く踏みすぎている人には「もう少しアクセルを踏んでみよう」と背中を押すことも必要です。結局のところ、経営とは、人それぞれのアクセルとブレーキのバランスを調整する仕事なんですよね。
働きたい人は思い切り働ける。働きたくない人は、無理に働かなくてもいい。その両方を受け入れる器を持つことが、これからの組織の強さになると思っています。