こんにちは。編集部の小山です。
おかげさまで、担当した『プロ目線のPodcastのつくり方』が発売になりました。
今回はこちらの本が発売になるまでの経緯をご紹介します。
私は、約3年くらい前からPodcastを始めたい……!と思っていました。
出版不況のなか、本の編集だけしていて大丈夫なのだろうか、という焦りもありましたが、何より、ラジオやPodcastをはじめとした音声コンテンツが大好きなので、音声をつかって何かやってみたい、という気持ちが大きかったです。
いくつか企画をして、実際に台本を書いたり、収録をしようとしたり、色々と四苦八苦していました。けれど、なかなかしっくりくるものがつくれず、どうしたものか……と悩む日々が続いていました。
そんななか出会ったのが、『プロ目線のPodcastのつくり方』の著者となる野村さんです。とある著者さんが野村さんの手掛けた番組に、ゲストとして出演されていたのを拝聴しました。内容は発売したばかりの書籍についてのお話。書籍の紹介は、各媒体で似通ってしまう場合も多いのですが、野村さんはご自身ならではの視点から質問していたり、「ここをもう少し掘り下げて聞いてほしいな」と思うタイミングで、質問したりしていました。
気がつくと、当初のテーマよりもいい意味で脱線した予想外の話題で盛り上がっていました。この人すごい!と思って、野村さんが手掛けた番組を手当たり次第聴いていくと、どれもとても面白くて驚きました。ちなみに、私がいちばん好きなのは、深井龍之介さんとの「a scope」という番組です。
▼「a scope」
野村さんの番組と、他の番組の一番の違いは、「情報の価値」を重視しているかどうか、だと感じています。本書のなかで、それは「相場感」と表現されています。コンテンツが溢れる時代に、いま語り手から紡がれる言葉が珍しくて面白いのかどうか一瞬で判断できるかとうスキルです。
もちろん、Podcastの面白さにはいろいろな種類があり、「聴いていて心地よい」「話している2人の雰囲気が好き」など、ひとつの面白さでは語れません。ですが、野村さんの手掛ける番組には「知らなかった!」「そんなことを考えている人がいるんだ!」という、何か新しいことを発見できるものが多いのです。
私もこんな番組をつくってみたい! 世の中にもっとおもしろいPodcastが増えてほしい!そんな思いから野村さんに書籍化についてお声がけさせていただきました。
「Podcastを始める人の定番として、じわじわ売れる本を目指したいですね」
打ち合わせでのなかで、野村さんとはこんな話をした記憶があります。バッと一瞬だけ話題になって終わる本ではなく、数年たっても古びない本にしたい。数年たって、日本のPodcast市場が大きくなったときに、一番最初に手に取られる本にしたい。そんな思いで書籍をつくりました。
しかし、その意図はいい意味で裏切られました。きっかけは、おそらく野村さんが手掛けるNewsConnectです。野村さんがひとりで本書への思いを37分にわたって語ってくれたのです。なぜ、Podcastの事業を始め、なぜこの本を書こうと思ったのか。Youtubeをはじめとしたアテンション・エコノミーへの危機感や、人生を変えるのは「長い情報」であるという信念など。
▼NewsConnect
SNSでバズって派手に目立った、ということはありません。しかし、Amazonの売上がどんどん伸びていったのです。ランキングもぐんぐん伸びて行きました。そこには、野村さんの信念を後押しするような、リスナーさんたちの静かな意志を感じました。
情報過多な今の時代こそ、ポッドキャストというメディアには可能性がある――。
本の袖に書いた言葉が、現実のものになってきています。
いままで、情報発信に積極的になれなかった人ほど、Podcastというメディアを始めるのに向いているはずです。ぜひ、この本を読んで、ご自身のなかに眠るとっておきの話をPodcastにのせてみてはいかがでしょうか。
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『プロ目線のPodcastのつくり方』
1,870円(本体1,700円+税10%)円
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小山
私自身もPodcast配信を始めたくてこの本を作りました!