こんにちは。大森です。

今回は、会計的な視点から「1ヶ月でどの位の売上は稼げばいいの?」という疑問に答えたいと思います。

実はこの質問、社員からよく聞かれる質問の一つで、実際に私自身も営業をしていた当時は気にしていました。会社や業界によって粗利率や固定費は変わるので一概には言えませんが、あくまでも一般的なケースとして、今回は仮の数字を使って「一人当たり売上高」についてワーク形式で説明したいと思います。

まずは以下のケースで考えてみてください。

それでは以下、解説です。
※数字は弊社のものではなく、あくまでもケーススタディ用です

つまり月給30万円の社員の場合、会社として負担する費用はその人の月給だけでなく、社会保険や通勤手当といった本人にかかる直接的な費用に加え、オフィススペースの家賃や通信費も費用として発生します。

ではこの金額(46万円)を売り上げればOKかというと、そのようなわけにはいきません。

営業活動、事業活動を行うには広告宣伝費や管理費用といった固定費が発生しています。必要な売上という観点から考えると、これらの固定費もペイできる売上を粗利率から逆算して計算しなければなりません。
したがって以下のような売上が必要です。

さらにこれだけでは終わりません。

会社は「営業利益」を出す必要があります。そしてそれを実現する「売上目標」が設定されています。その分を加味しなくてはなりません。

ということで、一人当たりの必要な売上というのは、ざっくり給与の4~5倍が必要ということになります。(あくまでも紹介したケースの場合です)

この数字はあくまでも目安であり、「営業利益率20%にするぞ!」「今期は売上前年比150%を目指す!」といった成長企業の場合は、必要な売上金額はさらに上がります。

<まとめ>
会社によって数字は異なりますが、考え方は上記の方法と同じです。
みなさんもぜひ一度自分の会社・部署の必要な売上というのを算出してみてください。実際に個人単位で分解してみて必要な一人当たり売上がわかると、マネジメントがしやすくなるかもしれません。

ちなみに今回ご紹介した上記の資料は「クロスメディア・アカデミー」という社内研修で使用した資料です。(会社の行動指針の一つに「常に学ぶ」というものがあり、弊社は社内研修も積極的に行っています!)

また今回紹介した内容は以下の書籍でも詳しく解説しています。さらに深掘りして理解したい方はぜひお読みください!

ビジネスの世界で生き残るための現場の会計思考
https://book.cm-marketing.jp/books/9784295403326/