こんにちは。クロスメディアグループの濱中です。

前回の記事で、広報活動が場当たり的になっていたことにより、効果を感じられずにいたとき、

・短期的と中長期的な成長につながる活動をすることが大切
・コストセンターほど目標数値を立てる必要があること
・「シンカケイコウホウ」に明確な活動領域の境界線はないこと
・定義づけよりも、業務を分類して優先順位を立てることが重要

ということに気づいたというお話しをしました。

今回は、私が「シンカケイコウホウ」として業務をより効果的かつ効率的に行うように、工夫していることについてお話をしたいと思います。

まず考えるべきは、広報の軸

「シンカケイコウホウ」は、新しいモデルを模索しながら活動するので、トライアンドエラーを避けては通れません。しかし、何も軸のないまま新しいことに挑戦し続けていては、本当に大切なことを見失ってしまったり、思ったような効果を生み出すこともできません。

私自身、目の前のトライアンドエラーに必死で、目的や活動の軸を見失ってしまっている時期がありました。

そんな時に私が立ち返ったのは、会社の経営理念(ビジョン・ミッション・バリュー・カルチャー)です。

広報独自のビジョン・ミッション・バリューをもつことももちろん大切なことだと思います。しかし、そのベースにあるべきものは、会社の経営理念だと思います。なぜなら経営者の考えはすべて経営理念がベースになっており、その経営戦略のもとで広報は活動することで初めて意味をもつからです。

当社の経営理念をご紹介しながら、私の広報活動の軸についてお伝えします。

<クロスメディアグループの経営理念>

ビジョン(事業を通して実現したい世界):
メディアを通じて人と企業の成長に寄与する事業を行い、社会に新しい価値を提供する

ミッション(ビジョンを実現するために行うこと):
クロスメディア分野のリーディングカンパニーとして
「起業家精神のもと、新しいメディアを駆使した事業を開発する」
「顧客のリアリティに耳を傾け、独自の切り口で商品・サービスを提供する」
「常に、楽しく、チャレンジできる環境と働き方をデザインする」

バリュー(私たちが顧客と社会に提供する価値):
編集4.0:編集力を用いて、顧客が享受する情報価値の最大化を
全社を挙げて提案する

企業風土:
私たちは自立したプロフェッショナルであるとともに、「仲間」「パートナー」「顧客」「社会」との関係性を大切にする集団である

この中でも、企業風土に当社の広報活動のヒントがありました。

一般的に広報の大きなミッションは「関係性づくり」だといわれています。当社の企業風土でも「『仲間』『パートナー』『顧客』『社会』との関係性を大切にする集団である」とあるように、私の広報活動に求められるのも「仲間」「パートナー」「顧客」「社会」との関係性づくりとなります。

そのため、経営理念をベースに考えると、ある特定のステークホルダーを対象に活動するのではなく、全ステークホルダーを対象にした活動を行う、というのが前提になります。また、一人で会社の広報を担当しているからこそ、特定の対象に絞って活動することは現実不可能であり、情報発信を全ステークホルダーに対して、どのように効率的に行うのかを考えることが大切です。

 

効率的に行うために業務を分類してみた

当社に求められる広報モデルを模索しながら、各部署からの要望や必要性に応じて仕事を作ったり、作り変えたりする日々が続きました。

そういうこともあり、なかなかタスクをルーティンワーク化させることができず、毎日、その日のスケジュールややることを一から考えて、デザインしていました。毎日の計画を立てることに精一杯で、先のことまで考える余裕もありませんでした。

1年ほどたった頃、代表の小早川と話をしているとき、当社の広報活動が大きく4つに分類できることに気がつきました。

それは第一回の記事でも紹介した4つの分類「採用広報」「企業広報」「販促広報」「社内広報」です。

コミュニケーションの相手(情報発信をする対象)をもとに考えると、当社の場合、採用(対新しい仲間)、企業(対パートナー、社会)、販促(対顧客)、社内(対仲間)という4つに分類することができたのです。

それまで曖昧に社外と社内に発信していたものが、一度に整理しやすくなりました。

 

業務を分類したあとの優先順位の立て方

活動を分類したあとに考えたのは、優先順位です。

先ほど広報は「人を集める」仕事だという話をしましたが、厳密にいうと、会社の規模や経営戦略、成長フェーズによって、新規に人を集める段階なのか、既存の関係性をより良好にしていくのか、「仲間」が必要なのか、「パートナー」が必要なのか、「顧客」が必要なのかは違ってくると思います。

当社の広報の場合、大きな枠組みでとらえると「人を集める」ことが最大ミッションですが、現時点では組織の拡大による事業拡大をしていく段階にあるため、特に「仲間」を集めることに注力しています。

このように会社の成長フェーズや経営者の考え(経営戦略)に合わせて、業務の優先順位を立てることが重要です。

優先順位を立てると、自然にKGIや時間配分も決まってきます。

当社の場合、いま最も必要なのが新しい仲間ということもあるので、広報活動のKGIも採用人数で設計しています。私の広報活動によって当社に興味をもった人材を10名採用するというものがKGIになっています。このように、本来コストセンターである広報も、プロフィットセンターのような明確な目標数値をもつことが大事です。それによって広報の効果が目に見えるものになるからです。

時間配分についも小早川と話し合って、優先順位をもとに、採用広報(50%)、企業広報(30%)、販促広報(5%)、社内広報(5%)、その他(10%)という比率を意識しながら、一週間単位でタイムマネジメントをするようにしています。

具体的に私が行っているタイムマネジメントの方法などは、また別の機会でお話ししたいと思います。

 

まとめ

今回は広報活動をより効果的に行うために、私が行ったことを順をおってご紹介しました。

・広報は経営理念と経営戦略を軸に考える
・広報の仕事をステークホルダーごとに分類する
・分類した活動に優先順位を設け、優先度の高い活動を用いた数値目標(KGI)を設定する
・優先順位をもとに時間配分を考え、タイムマネジメントをする

また、現在は私ひとりで行っている広報活動ですが、今後の構想としてもっているのは、「採用広報」、「企業広報」、「販促広報」、「社内広報」に責任者をおくことです。

いまは広報の基盤をつくりながら、色々な業務を兼任している状況ですが、広報がひとつのチームをつくって、会社と社会にとってポジティブな影響力をもちたいと考えています。

「シンカケイコウホウ」のモデルを一緒に創ってくれる仲間に、今後出会えることを期待して日々活動に励んでいきたいと思います。

今回は、広報活動を効率的かつ効果的に活動を行うために私が取り組んだことについてご紹介しました。

まだまだ「シンカケイコウホウ」をつくりあげるまで時間はかかりますし、道半ばではありますが、今後も楽しみにお読みいただければと思います。

今回もありがとうございました。次回もどうぞお楽しみに。

 

 

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