ファスティングやトレーニング、ヨガ、ランニング、ストレッチ――様々な健康情報が飛び交う中、本当に自分に合うものは一体どれなのか。そもそも、どんな状態にあることを「健康」と捉えればいいのか。

それは、人それぞれに違います。どんな健康法を取り入れるかよりも、自分の身体と心について知ることが、案外一番難しいのかもしれません。

40代のビジネスパーソンをターゲットに独自のパーソナルトレーニングのサービスを提供するアクティブヘルスラボ。プロデューサーでパーソナルトレーナーの松室有紀は、同ジムを「自分を知り、自分だけの健康を見つける場所」だと話します。それぞれに違う最も効果的な健康法の見つけ方や自分の健康状態を知る方法、そして松室自身の目標や取り組んでいることについて、語ってもらいました。

「静」と「動」の両方で健康にアプローチ

――2023年9月、アクティブヘルスラボは新宿から千駄ヶ谷に移転し、リニューアルオープンしましたね。

松室:新宿から千駄ヶ谷に移転し、新しい店舗はビルの最上階。千駄ヶ谷、代々木、新宿方面の街並みを一望できるロケーションで、多くのお客様から「とても良い場所だ」と言っていただいています。「綺麗な場所でのトレーニングはテンションが上がる」という声もあります。新しい環境がお客様のモチベーションの向上につながっているのは嬉しいですね。

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2023年9月にリニューアルオープンしたアクティブヘルスラボ

――クロスメディアグループでは、アクティブヘルスラボとは別に、ZERO GYMという疲労回復専用ジムを運営しています。同じフロアで営業することになりますが、どのように連携していくのですか?

松室:理想をいえば、お客様にはヨガやストレッチなど、「静のアプローチ」を行うZERO GYMのプログラムと、筋トレ中心のパーソナルトレーニングなど、「動のアプローチ」を行うアクティブヘルスラボの両方で、身体を整えていただきたいと思っています。

「短時間で効果を出したい」という方や「運動をすれば元気になる」という考えの方は「動のアプローチ」のみ行って、「静のアプローチ」に意識が向きません。その逆も然りで、「静のアプローチ」だけで充分に運動不足を解消できていて、「動のアプローチ」は必要はないと感じている人もいらっしゃいます。

現代のビジネスパーソンは、「脱力」ができていません。マルチタスクは当たり前で、寝る直前までスマホで連絡を取る。常に緊張状態でいるんです。「静」のアプローチで心を整え、「動」のアプローチで身体に刺激を加える。その両方があることで心身を鍛えることができ、最大のパフォーマンスを発揮できるんです。それをお客様に伝えていきたいですね。

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疲労回復専用ジム「ZERO GYM」

――アクティブヘルスラボのコンセプトについて、お聞きしたいです。

松室:アクティブヘルスラボは「自分の健康を見つける場所」でありたいと思っています。それぞれの「健康な状態」は違っていて当然です。ただ単にメソッドを押し付けるのではなく、お客様一人ひとりの個性やニーズに合わせたプログラムを提供しています。ですので、固定のメニューは持っていません。「絶対にやるべきこと」は無いんですよね。

世の中にはたくさんの健康法がありますが、どれを選んだらいいのか分からない人も多いと思います。私は、それぞれのお客様のもつ健康の課題にしっかりとアプローチできていれば、自然と継続できますし、健康になれると考えています。トレーニングセッションの中で、お客様一人ひとりの悩みを深く理解し、たまにプライベートな話もしながら、ベストな解決策を一緒に探します。今後も、良い意味で、「型にはまらないアプローチ」をしていきたいので、ファスティングやトレーニング、ヨガ、ランニング、ストレッチなど、色んな選択肢を用意していたいです。

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景観が良く、開放感ある空間でトレーニングができる

お客様に合った健康法を見つけるためには、日々、研究と実践の繰り返しです。新しいことを試すこと、自分自身で体験することを大切にしています。また、繰り返しになりますが、お客様のお話をじっくりと聞くことを心がけています。どんな小さな悩みでも、それがお客様の健康につながるヒントだからです。

「健康迷子」のために「健康運動指導士」の取得を目指す

――「健康運動指導士」の取得を目指しているとききました。資格認定を目指すきっかけは何だったのでしょうか?

松室:先日、「健康運動指導士」の資格取得のための第一ステップとして、「健康運動実践指導者」の認定をいただくことができました。

「健康運動指導士」の資格があり、国からも認可をもらっている人が運営するジムであれば、医師の診断書をもつ人たちがトレーニング費用を医療費として申請できるようになります。そうなれば、パーソナルトレーニングジムに通うハードルを下げることができます。自分に合った健康法が見つからずに困っている方々、いわゆる「健康迷子」の方々に対して、適切なサービスが届くようにしたい。そう思ったのが、資格取得を目指したきっかけです。

――なるほど。資格取得の勉強の中で得た新たな学びや気づきはありましたか?

松室:たくさんありましたね。これまでに高齢者のためのカリキュラムを受ける機会がなかったのですが、今回の勉強期間中に「アクティブ80ヘルスプラン」など、国が推奨するプログラムについても学びました。運動の対象は若者だけではなく、高齢者にも必要だということを実感しましたね。

高齢化が進む日本社会において、健康寿命を延ばすことは社会課題となっています。シニアになってから健康に気遣うのではなく、少しでも若いうちから体力づくりできる機会を増やすことが重要です。日本を元気にしたいという想いから、アクティブヘルスラボでは40代の方々の健康に注力しています。

最近では、パーソナルトレーニングの受講者の年齢層が上がり、40代の方々だけでなく、60代、70代の方々も増えてきました。そのため、シニア向けの運動方法やその必要性について学べたことはとても良かったと思います。

――これまで学んでいなかった知識を得ることができたのですね。

松室:以前はダイエットやフィットネスの専門家として活動していましたが、シニア向けの運動方法なども学ぶ機会が増えました。

私たちの目指すところは、お客様を自分の足で100歳までしっかりと歩けるようにすること。最近流行のフレイルやロコモ対策など、シニアの健康を支えるための専門的な知識を深めることができたのはとても良かったです。

運動を継続できる鍵

――お客様一人ひとりが「自分に合った健康法」を見つけるサポートはどのように行っていますか?

松室:先ほどもお話ししたように、まずはじっくり聞くことです。正直なところ、お客様が自分自身の問題に気づいていないと、私たちのできることは限られてしまいます。一方的に方法論を伝えるだけになってしまう。そうではなく、お客様が抱えている問題、たとえそれが小さなことであっても、一緒に取り組んで、成功体験を積み重ねていくことが大事だと考えています。何度も繰り返すことで自信がつき、お客様自身が次の目標を見つけることができます。

一方で、毎日が忙しいと、自分の目標を見失ってしまうこともあります。その時には、私たちが寄り添って一緒に目標をもう一度認識するお手伝いをしています。目標地点はお客様自身が見つけることが大切で、私たちはその過程をサポートするだけです。

――多忙な人でも、運動を継続できるようにサポートするのもアクティブヘルスラボの役割かもしれないですね。

松室:まさにそのとおりです。挫折する人の多くは、高すぎる目標を設定し、それが達成できないことで自分に対して否定的になってしまう傾向があります。そこで私たちが大切にしているのは、お客様ができることから一つずつ取り組むことをサポートし、自信につながるサポートをすることです。

――なるほど。「一緒に目標を追うこと」の他に、両立をサポートするために行っていることはありますか?

松室:お客様がトレーニングを継続できるのは、何かしらの効果を感じていただいているからだと思います。例えば、「肩こりがなくなった」「階段を上がるのが楽になった」など、小さな変化でも目に見える形で現れると、続ける価値があると感じてもらえます。そして、それが健康であることを越えて、理想の人生に近づく一歩になっていれば嬉しいです。一緒にイメージする理想の姿に向かって、進んでいくサポートをするのが私たちの役割です。

実際には、お客様との会話の中で、家族関係や仕事の話から、未来のイメージを持ってもらっています。ビジネスの話だけでなく、「海外に行きたい」などという個人的な目標を話してくださるのも嬉しいです。プライベートの目標も、健康な心身があってこそ達成できるものなので、何気ない会話も大事にしています。

皆んなでつくったものを、皆んなに届けたい

――目標を具体的にイメージさせるというのは、松室さんならではのアプローチだと感じます。アクティブヘルスラボをつくることになったとき、松室さん自身はどのような目標をもっていましたか?

松室:とにかく色々な人を巻き込んで挑戦したいと思いました。新規でアクティブヘルスラボを立ち上げた時も、グループ会社に出版社があるという特殊な環境を利用して、企画や制作も進めました。言葉を扱うプロやデザイナーが近くにいるのは心強いですね。会社全体を巻き込んで新しい企画を作り出すことができる環境はとても貴重だし、有難いと思っています。

特定のメソッドに絞らず、自由に100人いれば100通りのアプローチをしたいと思って臨みました。これは、私の性格もあるかもしれません。一つのことに絞るのが苦手で、じっとしていられないんですよね(笑)。面倒な性格ですが、これは健康法を教える立場には合っていると思います。

年齢や性別によって体の悩みは違います。だからこそ、一つの型にはまらない方が良いと私は考えています。私たちはあくまでサポート役で、主役はお客様です。パーソナルとは、そういうことだと思います。お客様が主役という点が、グループレッスンにはない魅力です。

「真の健康」を知る方法

――最後に、松室さんが理想とする「健康」について教えていただけますか?

松室:私の中での健康の基準は、とてもシンプルですが、「笑顔」です。体が元気であることはもちろん重要ですが、辛い時でも笑顔になれる心の強さを持つことができているかどうか。それが健康のバロメーターになると思っています。体が元気であっても、心が落ち込んで笑顔になれない時や、無理に笑顔を作っている時は、本当に健康的な状態とは言えない。だから、健康状態を知るために、自然体の笑顔になれているかどうかが、一つの指標になると思います。

――その言葉、とても心に響きます。

松室:作り笑顔のとき、私たちの心と体は完全に健康とはいえない状態なんですよね。心から笑えること。それこそが本当の健康ではないでしょうか。

最近、お客様の中に、仕事が忙しく、精神的に落ち込んでいる方がいました。セッション前は少し硬い表情をされていたのですが、トレーニングでストレスを発散し、リフレッシュした後は、私の冗談にも笑ってくれて、顔色も良くなっていました。この仕事をしていて良かったなと感じました。「皆んなを笑顔にするために働いているのかもしれない」と思いましたね。もしかしたら、私はエンターテイナーになるべきだったのかもしれません(笑)。

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松室有紀(まつむろ・ゆうき)
アクティブヘルスプロデューサー/パーソナルトレーナー

ベストボディ・ジャパン2019 パーソナルトレーナー部門 グランプリ受賞大手ダイエットジムReborn myselfでの指導経験を経て、疲労回復専用ジムZERO GYMにインストラクターとして入社。その後、ZERO GYM千駄ヶ谷店店長に就任。ZERO GYMではパーソナルトレーニング事業を立ち上げる。2022年6月「はじめてのパーソナル」の開業に合わせ、「はじめてのパーソナル」代表トレーナーに就任。


アクティブヘルスラボ「はじめてのパーソナル」プログラム:

疲労回復専用ジム ZERO GYM:

 

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