編集者は「企画の人」か、それとも「制作の人」か。
ビジネス書出版社クロスメディアが求める編集者の姿とは?

30年間、現役編集者として毎月本を創り続ける代表・小早川が提唱するのは、マーケターでありプロデューサーでもある「クリエイティブ・マッチョ」な在り方です。変化の激しい時代、なぜ「編集スキル」が最強の武器になるのか。

小早川と広報の濱中によるPodcast『編集者で経営者』Season4・第1回の対談をダイジェストでお届けします。

■【オープニングトーク】“一心不乱”の5年目新卒広報に思うこと

濱中: 小早川さん、実は私、先週で入社して丸5年になりました。

小早川: おお、おめでとうございます!

濱中: クロスメディアが今20周年を迎えたところなので、4分の1も小早川さんや会社と一緒にいろいろできて本当に感謝しています。

小早川: 濱中さんの人生で言うと6分の1かな? 新卒で入社して、ずっとうちにいてくれて本当にありがとうございます。

濱中: コロナなど本当にいろいろあった時期にクロスメディアに奇跡的に出会えて、妥協せずに就職活動をしてよかったなって今でも思っています。

小早川: 濱中さんの入社式の「伝説のスピーチ」、いまも覚えてますよ(笑)。

濱中: 緊張で何を言ったかあまり覚えてないんですけど、小早川さんが今でも覚えてくださっているのは嬉しいです。

小早川: あの頃はまだ広報室がなくて、しかもコロナ禍の真っ只中だったので、物理的に外と繋がれない状況からのスタートでしたね。 特にその時期に社会人になった人って、「このままでいいんだろうか」と迷い人になりがちなんだけど、濱中さんは一心不乱に広報に邁進してくれましたね。他に類を見ない広報室を作り上げてくれたことに感謝しています。

濱中: いつも広報活動に協力いただいている社長に感謝です!

■編集とは「他人の頭の中を言語化すること」

濱中: 今日は、私がこの会社に入ったきっかけでもある「小早川さんの考える編集論」について改めて聞かせてください。 入社前は「編集」という仕事が分かっているようで分かっていなかったんです。5年間一緒に仕事をさせていただいて解像度が上がってきたんですが、改めて小早川さんの「編集の定義」とは何でしょうか?

小早川: 抽象的な表現で言うと、「編集とは、他人の頭の中を言語化すること」だと定義しています。

濱中: デザインと比較してお話しされることもありますよね。

小早川: そうですね。デザインは「他人の頭の中を可視化(見える化)する」もの。編集はその「言語化」版です。 クライアントや著者は、「なんか違う」「自分が必要なのはこれじゃない」というのは感覚的に分かるんだけど、じゃあ正解は何なのかが自分では分からない。そこにある原石を見つけ出して、言葉にして作ってあげるのが編集者なんです。

濱中: 相手の中にあるモヤモヤとしたものを引き出して、形にしていくんですね。

小早川: そういう意味では、編集者はコンサルタントに近いかもしれません。でも、コンサルタントは知識や知恵を提供するのがメインだけど、編集者はそれに基づいて「実際にモノを作る」ところまでやる。

濱中: 知識を提供するだけじゃなく、アウトプットまで責任を持つと。「編集者=最強説」ですね(笑)。

小早川: 「こういうのがあったらいいと思うんで、どうですか?」と提案して、「いいですね」と言われたら「じゃあ作ってみますね」と最後まで形にしてしまう。これができるのが強みですね。それがコンサルタントと違うポイントだと思います。

■企画して、作り切る。「クリエイティブ・マッチョ」な仕事

濱中: 具体的な業務でいうと、編集は「企画と制作から成り立つ」ともおっしゃっていますよね。

小早川: 世の中には「企画だけの人(アイデアマン)」や「制作だけの人(制作屋さん)」も多いんです。でも、編集者はその両方をやらなければいけない。 自分で企画して、チームを作って、最後まで自分で作り切る。このワンセットができて初めて「編集」だと思っています。

濱中: 世の中のイメージだと、編集者は「あるものを綺麗に整える人」と思われがちですが、0から1を生み出して最後までやるフルコースなんですね。

小早川: そう。今の言葉で言えば、マーケターであり、マーチャンダイザーであり、プロデューサーでもある。一人何役もやらないといけない大変な仕事です。

濱中: 私、思っていた以上に編集って「クリエイティブ・マッチョ」な仕事だなと思いました。頭だけじゃなくて、フィジカルもメンタルも強くないといけない。

小早川: 確かに。私も30年間、毎月本を作り続けていますが、大変だけど飽きないですよ。 先月はマインドフルネスについての本、今月はマーケティング、来月は会計の本……と、テーマが毎回変わるから飽きる暇がないんです。

濱中: 好奇心旺盛な小早川さんにはぴったりの仕事だったんですね。

小早川: そうですね。大変ですけど、好きだし天職だと思えているから続けられている気がします。

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