マーケティングは、売り込むことではなく“価値ある出会い”をつくること。

クロスメディアグループでマーケターとして活動している足立沙季は、同社のバリューである「編集力」に共感して入社。未経験からマーケティングの世界に飛び込みました。

分からないことばかりでも積極的に数々の施策を行いながら、ウェブ解析士の資格も取得。少しずつ手応えを感じられるようになりました。仕事をする上で大切にしているのは、企業と顧客の橋渡しとして、価値ある出会いを生み出すこと。その実践と、思索を重ねてきた道のりについて語ってもらいました。

ゼロからのスタート。地道な試行錯誤を経て得たもの

クロスメディアグループとの出会いは、クロスメディアが運営するZERO GYMを知ったことがきっかけでした。今思うと、当社の代表・小早川が掲げる「編集4.0」(編集のスキルを社会貢献に活かすこと)の考え方にも惹かれていたのだと思います。入社後はそのビジョンをより深く理解するようになり、自分にとっての大切な軸にもなっています。

最初はZERO GYMのインストラクターとしての配属を希望していましたが、私の興味や将来の可能性を踏まえて、マーケティング部門への配属を提案してもらいました。マーケティングの知識を得ることもきっとプラスになると思い、挑戦することを決意。自社サービスやマーケティングについて知ることから始め、本やセミナー、社長との会話などを通じて徹底的に学んでいきました。

一年目に取り組んだ施策は、セミナーの毎日開催。企画・集客・司会・フォローを半年間、ほぼ毎日繰り返しました。
その後はナーチャリングの仕組みづくりや広告施策、サイトリニューアル、オウンドメディアや新規プロジェクトの立ち上げなど、BtoBマーケの基盤構築に幅広く携わってきました。初めてのことばかりでしたが、実行と改善を積み重ねてなんとか前に進んでこられたように思います。

今は、広告に関しては外部に頼らず、すべて自分たちで企画・運用しています。少額で試験的に始めた広告も徐々に結果を出せるようになり、今では当初の数倍の予算で運用しています。未経験でも信頼して仕事を任せてもらえる当社の環境も、本当にありがたく思っています。

地道な積み重ねの結果、問い合わせ数もこの半年間で3倍になりました。最近ではAI検索で当社が推薦されたという声もあり、「マーケティングの力で成果が変わる」という手応えを感じています。

顧客と企業をつなぐ「売り込まない」マーケティング

クロスメディアの法人向けサービスの中核にあるのが「企業出版」です。

企業や事業のブランディング、マーケティング、リクルーティング施策として書籍を出版する点が、いわゆる“売るための書籍”(商業出版)とは異なります。

書籍の制作段階では、企業の想いや理念を言語化する過程そのものが価値になり、コンサルティングのような役割を果たしています。
また、「本を納品すれば終わり」というわけではありません。「見込み顧客の獲得」や「採用応募者の増加」といった、お客様ごとの出版目的を達成できるよう、書籍を起点にしたマーケティング設計と伴走支援を行っています。

企業出版のマーケティングで意識しているのは「売り込まないこと」。商品を無理に押しつけるのではなく、相手にとって本当に価値があるかを常に問い直すようにしています。

また、データも単なる数字ではなく“人”として見るようにしています。「本当にこの人に届けるべきか?」「商談や受注につながっているか?」という視点で数字を見直すため、リード数が多くても受注可能性の低い施策は中止することもあります。

マーケティング施策としての「企業出版」や「ブックマーケティング」の知名度はまだ高くありません。より多くの方に知っていただけるよう、今後はオウンドメディアやSNS、広告などを組み合わせながら市場自体を広げていきたいと思っています。


新たな資格取得が「会社の武器」に

私は、マーケティングとは会社の戦略そのものだと考えています。だからこそ、代表・小早川をはじめ経営層の発信や意図を常にキャッチし、自分の施策と会社のビジョンにズレがないかを確かめるようにしています。

昨年末には、そうした意識の延長でウェブ解析士の資格も取得しました。現場で使える知識が「点」から「線」になったことで、社内外で信頼が高まったように思います。

最近では、グループの新商品開発時の調査や、お客様の広告運用の相談など、業務の幅が広がってきました。社内に同じ専門領域の担当者がいないので、ウェブ解析士のコミュニティーで得られる最新情報にもアンテナを張っています。自分が学んできたことが、社内の新たな武器になる瞬間にやりがいを感じますね。

意見を交わしながらスピーディーに動けるチーム

現在のマーケティングチームは、フットワークが軽く、日々の提案や施策をスピーディーに反映できるのが強みだと感じています。

私は、指示を待つよりも自分から意見を出してどんどん動きたいというタイプ。チーム内にも、目的のためなら遠慮せず発言する雰囲気があります。だからこそ、日々の何気ない会話や相談をとても大切にしています。小さなやりとりの積み重ねが、チーム全体の思考や行動を前に進めてくれているように思います。

そのほかにチームとして大切にしているのは、「とにかく手を動かすこと」です。マーケティングの目的は、単に“リードを渡すこと”ではなく、“受注につなげること”。そのため、数字のモニタリング、広告のチェック、営業チームからのフィードバックの分析などについて、毎日PDCAを回しています。うまく受注につながるように、営業チームとの連携も密に取っています。

AI時代は一次情報が価値に

近年は生成AIの普及によって、簡単に情報の再構成ができるようになりました。ですが、それが「効果的に伝わるか」「心が動くか」は別問題。リアルな取材、経営者との対話、現場で生まれる言葉を起点に、相手も気づいていない価値を引き出し、対象者に響くコンテンツを組み立てることができる―クロスメディアグループの強みである、この「一次情報を起点にした編集力」に、今あらためて大きな価値を感じています。

クロスメディア・マーケティングは企業出版だけでなく、記事・動画・ラジオなど、多彩なコンテンツマーケティングを展開し、編集力を武器に事業を拡大しています。記事、書籍、セミナー、ホワイトペーパー、広告、メルマガ……届け方は多様でも、根底には「一次情報から始まる価値づくり」があります。

正解のない仕事だからこそ

マーケティングの仕事をして良かったことの一つは、目的意識が高まったことです。目先のクリック率や数字ももちろん大切ですが、それだけにとらわれず「最終的にどんな変化を起こすのか」 という目的と常に結び付けて考えるようになりました。目的が明確であれば、途中で結果が振るわなくても「どこでつまずいたのか」「次に何を試すべきか」がすぐに見えて、失敗を糧にしながら前に進めると感じます。

今後は、商品企画や事業設計など、マーケティングの上流にも関わりたいと思っています。最近、社内で開催している商品企画大会で賞をいただくことができました。実際に商品化されるケースもあるので、自分のアイデアを商品にすることも目標にしています。

マーケティングは絶対的な正解のない仕事です。これからもたくさんの課題に直面することはあると思いますが、これまで通り、考えながらまずは一歩を踏み出して、その経験を糧にしていきたい。これからも、マーケティングを通してお客様と自社の成長に貢献できればと思います。

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